その44    ヒューストンの電車通勤

JPモルガン・チェース・バンク  佐藤 英明

わたしは現在電車通勤をしている。といってもニューヨークとか東京とかではなく、ここヒューストンで、である。そう、あのMetro電車である。ヒューストンに来て以来当然のごとく車通勤をしていたのだが、つい最近メトロ通勤に変えて、現在は毎日電車通勤をしている。自分でも、ヒューストンではもう移動は車ばっかりだったので、この街じゃバスや電車通勤なんか考えられないよなあ、と思っていたのだが、使ってみると意外と快適であり、今回はせっかくヒューストンにできた路面電車、その使い勝手など紹介したい。

ヒューストンは本当に車社会であり、バスなどたまには見ても、本数も限られるようであり、また乗っている人も車などもてないような層の人たちばかりで、あまり乗ることもなかった。また、数年前まではI-10に沿って線路があって、電車もとおっていたのだが、それも廃止になってしまっていた。ところがしばらく前に路面電車の計画が持ち上がり、2004年のスーパーボールのヒューストン開催までに作ろうというような話になり、ダウンタウンからメイン・ストリートを通って、メディカル・センターを過ぎて、リライアント・スタジアムまで路面電車が開通した。駅の数は10駅強あるが、市内にはこれ一本である。できてみると、今までの車道にいきなり路面電車を作ってしまったので、事故がかなり多くすこぶる評判が悪い。

 

すでに何十件と事故が起きている。見ていても感じるのだが、4方向赤信号の中、路面電車はかなりのスピードで交差点を通り過ぎていく。アメリカでは赤信号でも普通右折は可能であるし、また普段から信号をあまり守らない車も多いし、またそこそこ歩行者や横断者もいるので、あれでは事故も起きて不思議はないだろうなと思ってみていた。実際話題になっているようで、ニューヨークタイムスか何かでもその事故の多さで特集記事が組まれていたようである。また電車を見てもあまり人が乗っていないように見られた。
さて、自分であるが、よくよく見てみると、この路面電車が意外と自分の通勤に便利に走っていることに気がついた。自分の住まいから近くの駅、というか停留所といった方が合うそうだが、までは歩いて約10分。電車は5分おき程度に来る。乗ると会社の近くの駅、というかやはり停留所だと思うが、そこまで約12分。そこから会社までは、ほんの2-3分であり、一度乗ってみたら、ドアトゥドアで30分くらいでついた。電車に乗ってみると、信号はすべて優先して進めるので、意外と早く快適である。また揺れもほとんどない。座って新聞とか本とか読んでいける。また割りとすいていてたいてい座れる。

駅までの往復を歩くので健康にも少しはよさそうである。昼間乗っている分に関しては、安全面でも問題ないように思える。また電車から見る景色は車から見るのとはまた違った様子である。ダウンタウンの駅のPrestonのまわりなどは昔の繁華街のエリアであり、昔の趣のあるビルが結構見かけられ、なんとなく新鮮に映る。

またメトロは片道1ドルで、料金も安い。自分の会社の横にある駐車場は税込みで月200ドルしていたのだが、結構これも懐に痛く、電車通勤にしてから解約してしまった。また片道1ドル、往復2ドルで、自分は毎朝往復のチケットを一応きちんと駅の自動販売機で買って乗っているのだが、改札もないのと電車も運転手だけで車掌もいなくチケットのチェックもしないため、買っても買わないでもあまりわからないと思う。実際、電車に乗ってくる人で、チケットを買っている人をあまり見たことがない。とりあえずせっかくできた電車だから、あまりチェックを厳しくして乗車人数をけらすよりも、とりあえず出来たばかりだし乗る人を増やしたいためなのだろうかと勝手に推測している。

意外と楽しめるヒューストンの電車通勤、もし路線の近くにお住まいと会社があるようでしたら、ぜひ一度試して見られてください。また通勤でなくとも一度経験までのって見られるのも面白いと思います。念のためチケットはキチンと購入して乗られますように。

 

 

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