Y. Tago
 
第1話 “Red Neckオバチャン”を知っていますか?
「ここのレディたちは、根っからのRed Neckだからな、気をつけろよ」とある男に忠告された。「Red Neckって何?」と思わず聞いた私。「それはねえ、私たちが教えてあげるから、そんな男は無視して、早くここに座って一緒に食事をしましょう」とRed Neck本人に誘われ、なんとなくそこに座った私。それ以来、私はRed Neckと呼ばれるオバチャンたちと昼食を共にするようになった。
Red Neckとは、本来「米国南部の貧乏で粗雑な白人労働者」のことを馬鹿にした呼び名らしい。「屋外で働いてばかりいて首のあたりが日焼けしているのでRed Neckというのよ」と、昔はなかなかの美人だったと思えるジェニスが、ニコニコしながら教えてくれる。週末に庭仕事(ガーデニングというよりも庭仕事)をしたとかで確かに日焼けしている。美白を追求して顔中に日焼け止めを塗ることはなさそうだ。そういえば、私もこちらに来た当初、ゴルフの前に日焼け止めを塗りたくって、これで完璧と思ったが、数日たってから耳の裏側の皮がべろりとむけてびっくりしたことがある。Houstonは日焼けまで豪快な処だ。
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「あなたもさっきの男みたいなブラウンノーズじゃあないでしょうね」と、もう一人のRed Neckのマギーが言う。思わず「ブラウンノーズって何ですか?」とまた聞いてしまう。「ほら、彼を見てれば分かるでしょ、上司におべっかばかり使っている人のことよ。」日本語で言えば、ごますりのことか。でもなぜブラウンノーズなんだ?さっきのRed Neckは分かったが。「そりゃー上司のお尻について歩いてばかりいたら、鼻の頭が茶色くなるでしょ!わかる?」と、マギーがでっかい声で説明してくれる。カレーライスを食べていなくて良かった。
我が社におけるRed Neckとは、このような力強く、豪快で、一本気なオバチャンたちへの愛称のようだ。今後このコラムで、彼女らとの昼食時の会話を通じて知り得たHoustonianの文化(やや片寄った意見も多いが)を紹介させて頂くことになった。これまでのネイティブ関西人さんの“オハヨゴマース”に比べるとだいぶ品が落ちるが、お付き合い頂ければと思う。
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