
昨年2月号でアメリカシロヅルの救済大作戦とAudubon Societyをご紹介しました。今回は当地で広くスポーツとして認められているハンティングと野鳥保護についてご紹介します。 過去記事をお読みになりたい方はオンラインで http://www.jbahouston.org からGulf Stream > Back Numberとボタンをクリックしていってください。 この記事を書こうと思ったきっかけは2003年11月、ダラス郊外でDonald Jones というハンターが死んだアメリカシロヅルを袋に入れて所持していたところを現行犯逮捕されたという事件です。
逮捕したのはテキサス州政府のParks and Wildlife Departmentに所属するgame warden (ウォーデン)ですが処罰する法律が連邦法なので容疑者は連邦Fish and Wildlife Serviceに引き渡され連邦裁判所で審判されることになりました。この記事を書いている2003年12月13日現在まだ裁判は終わっていませんが、この種の犯罪は罰金最高$250,000かつ懲役最高1年というかなり厳しい処罰が用意されております。商工会会員の皆様がもしハンティングに行くことになった場合法律をよく理解していかれることをお勧めします。 ハンティングに関する法律等一般原則は連邦政府の公式サイト http://www.fws.gov で調べることができますが概要を以下にご紹介します。 1)狩猟に関する基本的な管轄は各州にあります。狩猟は一般的に禁止されており各州の発効するHunting License無しで狩猟することは違法です。さらにLicenseがあっても各州が定める期間、区域、数量制限を越えると違法です。
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2)渡り鳥の狩猟にはFederal Migratory Bird Hunting and Conservation Stamp (いわゆるDuck Stamp)が必要です。狩猟の対象となる鳥はすべて渡り鳥と思って間違いありませんので印紙を忘れずに買いましょう。 3)渡り鳥のハンターはさらにMigratory Bird Harvest Information Program (HIP) に登録することが義務づけられています。また、鴨などの水鳥の狩猟には鉛弾の使用が禁止されています。さらに、撒餌(baiting)は禁止されていますので狩猟する地域に餌が撒かれていないことを地主等に事前に確認しておくことが必要です。 4)さらに、認められた地域、期間内であっても連邦のEndangered Species Act of 1973で指定された鳥は捕獲することが禁じられています。アメリカシロヅルはこの部類に入ります。 上記のほか各州の法規によりさらに規制があります。テキサス州の規則の概要を下記にご紹介しますが詳しくは公式サイトhttp://www.tpwd.tx.usをご覧下さい。 1)State Hunting Licenseは全員が買わなければなりません。Resident よりもNon-residentの方が料金が高く設定されています。このほか次の鳥を捕獲するためにはそれぞれのpermit が必要です。 Sandhill Crane、Lesser Prairie Chicken。
2)Federal Duck Stampに加えState Waterfowl Stampも買わないといけません。 3)狩猟の時間帯は日の出30分前から日没まで。 4)テキサスで捕獲してよいのは次の鳥です。 Dove、Duck、Goose、Sandhill Crane、King Rail、Clapper Rail、Virginia Rail、Sora、Moorehen、Purple Galinule、Woodcock、Wilson’s Snipe、Lesser Prairie Chicken、Quail、Turkey、Chachalaca。 |
また種類、地域によって解禁されている期間が違いますので注意が必要です。皆さん、この内何種類識別できますか。捕獲が禁止されている鳥を間違って撃ってしまったら冒頭に書きました通り厳しいペナルティーが適用される恐れがあります。ハンティングに行かれるなら目的の鳥を十分勉強してから行きましょう。ご参考までに問題のアメリカシロヅル (Whooping
Crane) とカナダヅル (Sandhill Crane) の写真を掲載します。
はじめの方でハンティングと野鳥保護について書くと言いました。実は皮肉なことなのですがハンターが買うLicenseやDuck Stampの収入が政府(連邦及び州)の野鳥保護活動の貴重な財源になっているのです。19世紀から無秩序な狩猟が多くの鳥獣を絶滅に追いやりました。 この反省から今や狩猟は鳥獣の健全な繁殖を脅かさない範囲においてのみ許可されており違法行為はPoaching(密猟)として厳しく罰せられます。実は今日鳥獣の繁殖を阻害する最大の要因は狩猟ではなく開発行為による生息域(habitat)の喪失です。 開発行為というとすぐ頭に浮かぶのは大きな工場の建設などですが実は我々が住んでいる住宅地の開発も大きな問題です。古くから当地に住んでいる人はHoustonの市街地は昔はLoop610の内側だけだったなどと言います。今やBeltway8、Highway6を超えてKatyまで繋がってしまいました。つまりその広大な土地が昔は野生動物の住める環境だったのに今はとてもそういう状態ではありません。こういった状況の中でなんとかして自然環境を保全しようと頑張っているのがHouston Audubon Society (http://www.houstonaudubon.org) であり、Katy Prairie Conservancy (http://www.katyprairie.org) です。これらの団体は一般市民や政府からの寄付金により土地を買収してバードサンクチュアリーをつくり開発行為を防いでいます。皆様もぜひサンクチュアリーにお出かけになって自然のすばらしさを体験してください。そしてできれば会員になって自然保護にご協力ください。 |