【 追 伸 】

とかく難解な用語が飛び交いがちな公文書の世界。平易な文章へとされてきていますが、未だにシーラカンスのようにしぶとく生き残っている外務省的用語をいくつかご紹介しましょう。

ご如才(じょさい)なきことながら

 「特に言わなくてもお分かりでしょうが」の意。相手に何かお願いする時や念押しする際に使う。

〜送付越(こ)した」、「〜説明し置(お)いた

 それぞれ「相手からこちらに送付してきた」、「説明しておいた」の意。特に意味はありませんが、何とな〜く感じが出てませんか?。

「前広(まえびろ)に」

 「十分な時間的余裕をもって」の意。

(某氏談:デンマーク大使館に勤務していた時、日本の民間の人宛てに出したFAXに、「恐縮ですが手続上この件に関しては前広にご連絡下さい」とうっかり外務省用語を使って書いたら、後日のその人から、「政務班の前広さんお願いします」という電話があった。)

 

 

安保 達明(Toshiba Int’l Corp.)

“燃料電池”って、なに?

 

 “Houston”と言えばNASAを代表とする宇宙航空産業と石油を代表とするエネルギー産業の街として知られていますが、双方に密接にからんでいるのが“燃料電池“と言われる新しい発電システムです。ではこの燃料電池とは何でしょう。

 

 燃料電池は宇宙船用電源として、エネルギー密度が高く(つまり小型で)、宇宙船内での飲料水も発生できる究極の小型発電システムとして、1960年代にアポロ計画で最初に実用化されました。 燃料電池は水素やメタノール、天然ガス、石油から生成される炭化水素化合物等を燃料とする“クリーンな発電システム”であり、石油関連各社も“将来の有力な発電システム”として注力しています。

 現在は電気自動車用の電源として注目を浴びていますが、将来は環境への影響が少なく、効率が高く、しかも色々な物が燃料として使える多様なエネルギー源として、皆さんのご家庭や事務所でこのハイテク電源が身近な存在となることでしょう。

 今回はそんな燃料電池発電システムについてご紹介します。

 

 

 

燃料電池の原理

 

 皆さんは小学校の理科で、水の電気分解の実験をされたと思います。水に電極を入れて電気を通すと、水素と酸素が発生しました。その逆に、水素と酸素から電気を発生させるのが、燃料電池の原理です。この原理は1839年に英国のグローブ卿により発見されました。

 

従来の発電システムは、燃料をエンジンやボイラー,タービンで燃焼し、発生した熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、さらにそれを発電機で電気エネルギーへと変換していました。電気エネルギーを得る迄に複数の段階を経るため、それぞれの過程での損失の蓄積により、効率には限界があります。

 燃料電池は水素と酸素の持つ化学エネルギーを直接電気に変換します。そのため、1回の損失で済み、発電システムとして、小型でも高い効率が期待できます。また燃焼過程が無いため、大気汚染の原因となる窒素酸化物や硫黄酸化物等の排出が極めて少ないこと、回転機械での騒音,振動等の問題が無いので設置場所を選ばない等のメリットがあり、燃料電池発電システムは、今後最も期待される分散設置可能な高効率発電システムです。

 

 

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